無料で使えるRPA、PowerAutomate Desktopが、Microsoftからリリースされました。
Excelファイルを読み込んでLoopを回して、データを抽出する処理を解説します。
できるようになること
- Excelからファイルを読み込む
- Loopを回してデータを読み込む
事前条件
以下の準備が必要です。
- Power Automate Desktopがインストールされている
- ログインして起動までできている
- 新規フロー作成まではできる
まだ済んでいない場合は、以下などを参考にしてインストールから起動まで実施してみてください。
フローを作ってみる:Excelからデータを引っ張って表示
よく使うケースであろう
Excelからお客様のデータを読み込み、アプリへ入力(するイメージ)
の形を作ってみます。
事前準備でExcelを用意する
名前と姓がセットになっているExcelデータを用意しておきます。
このファイルを読み込んで利用することを考えます。
ファイルの場所をメモっておいてください。
名前 | 姓 |
taro | sato |
hana | kato |
pochi | suzuki |
Excelを起動を最初に置いとく
左側からExcelの起動をドラッグ・アンド・ドロップで右側へ。
ダブルクリックすると、どのファイルを開くか、を選択できます。
- ドキュメントパス
どのExcelファイルを開くか。事前準備で用意したExcelを選んでおきます。 - インスタンスを表示する
Excelを表示させずに起動させることができます。
本番運用では画面に表示されない設定にしておくと、バックグラウンドで自動的に処理してくれるので良いかも? - 生成された変数
%ExcelInstance%というのが勝手に追加されます。後で利用するのでこのままにします。
Excelを閉じる処理を最後に置いとく
Excelを閉じるをドラッグ・アンド・ドロップ。
これをしておかないと、Excelが開きっぱなしになるので、連続起動できません。
- Excelインスタンス
ここで、前の手順で追加した%ExcelInstance%を設定します。
というか、たぶん初期値で設定されています。
どのファイルを閉じるか、ですね。 - Excelを閉じる前
特に保存しないので、ドキュメントを保存しない、にしておきます。
保存/名前をつけて保存、もできるので、バックアップ的なことも可能。
LoopをExcel起動直後に置く
Excelの中身を上から順番に読み込むために、起動の直後にLoopを設置。
パラメータを入力する画面が出てきます。
- 開始値
2を入れます。
Excelの2行目から読み込みたいため。 - 終了
4を入れます。
Excelの4行目まで読み込みたいため。 - 増分
1を入れます。
1行ずつ読み込みたいため。 - 生成された変数
LoopIndexが自動的に設定されるので、そのままにします。
後で利用します。
Excelワークシートから値を読み取る
セルから名前と姓を読み取る処理を入れます。
- Excelインスタンス
自動的に入っているはず。Excel起動で設定した%ExcelInstance%を入れておきます。 - 取得
単一セルの値をそのまま入れておきます。 - 先頭列
1を入れます。1列目ですね。Excelで言うならA列に該当します。 - 先頭行
%LoopIndex%を入れます。
最初が2で、次が3で、最後に4となるはず。
これで名前の方は取得できました。
姓の方も同様にします。先頭列を2にすればOKです。
値が取得できているか確認
メッセージボックスで、値が取得できているか確認してみます。
本来は、ここで、別のアプリに名前や姓を入れる処理を設定します。
- メッセージボックスのタイトル
なんでもいいです。 - 表示するメッセージ
とりあえず
%ExcelData% %ExcelData2%
と入れましょう。
正しく設定されていれば、1つ目は名前、2つ目は姓が取得できているはずです。 - その他
お好みの設定で。
テスト起動してみよう
再生ボタンを押してみましょう。
うまく設定されていれば、メッセージボックスが3回表示されるはずです。
実際に利用するには
これを実際に業務に利用するためには、以下が必要となります。
- 業務のデータが入っているExcelの中身を把握する
- Excelの一番下の行を取得する(何行目までかわからない場合)
- メッセージを表示、のところを、実際にアプリへ入力する設定にする
実際に入力するところは、デスクトップレコーダーを利用するとある程度自動的にフロー作成できると思います。
Excelの最終行を取得したい場合は、以下の記事も参考にしてください。
まとめ
Power Automate Desktopで、Excelを読み込んでデータを取得する流れをやってみました。
応用すれば、コピペ作業を撲滅できるのでは、と思います。
ぜひ利用して、自由な時間を増やしていきましょう。
コメント